こんにちは。超絶にわか・ライトファンながら、新しい地図NAKAMA(元スマップの草彅・香取・稲垣さんのFC会員)としてのファン活も地味に行っているロシナンテです。
FC入ってる時点で大ファンじゃん!と、半年前の私なら思っていたのですが、国民的アイドルには、平穏な人生を送っている私には想像ができないほど彼らに人生をささげてきた人たちが何万人といらっしゃるので、正直ファンを名乗るのも恐れ多い感じです。
でも「応援している」ことをカタチにしたくてね。大量に出回る雑誌を買いきる予算も情熱も不足してるけど、細々とね、FC会員をやってる、くらいのノリの人間の戯言だと思って、それでも見てくれる人だけ、見てくださいませ。
事前予告でも言われていた通り、この映画は、稲垣・香取・草彅の短編映画+ミュージカル調ですべての伏線が回収される第4話からなっています。
それぞれに対する感想と考えたことを列挙します。
ネタバレあり、主観による辛口コメントありですので、ご注意ください。
エピソード1 ピアニストを撃つな
視聴した観客の中でも賛否わかれる作品となりました。実は(というよりは事前情報をある程度掴んでいるファンなら心の準備はできていると思うのですが)クソ野郎と美しき世界自体、そのタイトルやポスターデザインが示す通り、サブカル調というか、作り手の趣味に走るテイストの作品となっています。
その中でも、特にエピソード1が、監督が自分の趣味に走った作品になっていたように思います。公式ガイドブックでも触れていらっしゃりましたが、「稲垣吾郎のかっこよさ、かっこいいからこそ面白い、を表現したい」と言われていたことがそのまま作品になっている感じです。そう、笑いに走ってる作品です(笑)でも、映像が美しく、稲垣吾郎があまりにもかっこいいので、うちの夫なんかはどう受け止めていいかわからず困惑していました。
逆に、稲垣吾郎の美しさに終始ときめいている私なんかは、「だからこそ面白い」も、監督のフェチズムもマニアにはたまらないフェチズムを滑稽に見せる笑いも十分理解出来ましたので、もうエロくて笑えてたまりませんでした。
4作品の中でも、一番シュールなので観客を選ぶ作品だと思います。正直、私はメッセージ性がある作品のほうが好きなので、初期設定どおり大門主役で、愛の部分を深堀してほしいという気持ちもありましたが…。園監督がごろちゃんが好きすぎたから、仕方ないねと思いました。ごろちゃんが好きな人とシュールな笑いが好きな人は、面白いと思います(笑)
ファンの方の中には、「これは稲垣さんが真実の愛に出会った作品だよね!」とつぶやかれている方もいましたが、ストーリー展開的にも多分違います。(笑)
浅野さん(大門)の愛の物語だったのを、監督が稲垣さんをいじりすぎて、メインメッセージを受け止めるのが大変になっちゃった作品、くらいに見るとちょうどいい気がします。園監督的には、プロデューサーに発注されたメッセージなんかより、とにかく稲垣さんをかわいがりたかったんです!仕方ないよ、稲垣さん魅力的だから!(フォローになってんのか?)
監督が趣味に走ったシュールで笑える作品、と思って見るとちょうどよいと思います。
エピソード2 慎吾ちゃんと歌喰いの巻
この作品は、ファンタジーとドキュメンタリーが入り混じる作品となっていました。「歌喰い」という強烈なファンタジーキャラクターを中心に巻き起こる出来事に、2年前、SMAP解散騒動から新しい地図立ち上げ前までの、SMAPのファンやSMAPスタッフの気持ちを代弁する登場人物(分かりやすく40-50代の地味目の女性(笑))が出てきます。香取さん本人は、様々な媒体でも「自分の思っていたことがそのまま台詞になっている」とお話されていたので、本当に、当時吹き荒れていたゴシップをミュートにして、ファンと本人が対話をする形で、どうしようもない出来事と、それを面白がるマスコミにぐちゃぐちゃにされた彼らの物語を、彼自身と、ファン、そしてスタッフの気持ちとを合わせて作り直していく、そんな作品に思えました。
作中には、歌を奪われ自殺を図ろうとする歌手が現れるのですが、コミカルに描かれるもののその歌手を絶叫しながら止めるマネージャーに、当時の彼らのファンやスタッフの不安や痛みを重ね涙を流さずにはいられませんでした。
歌喰いの女の子の存在感も独特でよかったです。妖怪?のようなあやしさと、少女が持つ独特のバリアーが相まって、不思議な世界観を作るのに役立っていました。香取さんのキャラクターは香取さんのままなのですが、設定や展開は割と飛んでるんですよね。全く違和感を感じさせなかったのは、彼が物心ついたころから、台本のあるバラエティの世界で演じ続けていた「慎吾ちゃん」のそのままだったからなのかな、とも感じました。
私たちは、常に香取慎吾が演じている「慎吾ちゃん」を見続けていたのだなぁと、そんな不思議な感覚に陥りました。
エピソード3 光へ、航る
4作品の中で、一番多くの方に受け入れてもらえるように考えられた作品だと思いました。まず、冒頭の草彅さんの暴力&エロシーンがあまりにかっこよすぎる。本人役だった香取回・稲垣回と異なり、この回では草彅さんは全く別人の役を担っていらっしゃったのもあるのですが、本当に「役者」草彅剛になっていて、その存在感や迫力が恐ろしいくらいに美しく怖く、心をひきつけてやみませんでした。ファンが草彅剛に求めている者が純粋な役者としての彼なんだということを、運営が強く認識してるんだろうな、と感じました。
あと、特徴的だったのは笑いどころの作り方でした。エピソード、1,2が映像や設定でおかしみを作ろうとされているのにたいして、エピソード3は、登場人物の掛け合い、つまり台詞で笑わせる部分が多かったです。そういう部分も、芸人である太田光が監督をしている特徴かなと思いました。映画のカット割りも一つ一つが美しく、よく考えられていました。太田さんは本当に邦画が好きなんだなーとそんなちょっと失礼な視点からじーんとしてしまいました。
出だし、中盤のかけあいや世界観や映像美があまりに素晴らしかったので、私の期待はさらに膨らんでいったのですが、後半の落ちの作り方が正直弱い気がしてしまいました。しかし、おそらくこれはプロデューサーからの依頼なんだろうなって感じたので、初期設定のままで見てみたい欲にかられたエピソード1に対して、もっともっと大胆な改変ーというか、ゼロから太田光監督×草彅剛の作品が見てみたいと感じました。本当にこれは見たいし、確実にヒットするんじゃないかなぁ。
エピソード4 クソ野郎ユニバース
出演者全員集合のお祭り!という感じでした。正直、クソ野郎は主役3人だけなのにどうしてそんなにクソ野郎クソ野郎連呼するのか、、、?(しかも、ガチでひどい奴はエピ3の草彅さんだけで、他の2人はそこまでけなされる程では。。。)と最初は世界観に戸惑いましたが、エンディングを見て、もう一度各話ーとくにエピソード2を繰り返し反芻する中で、自分の中に府に落とすことができました。
これも、第2話と同じく、半分ドキュメンタリーなんですよね。芸能界の禁忌を犯して、全速力で芸能活動を続けようとする、不文律よりもずっと早く彼らの銀幕デビューを主導する、応援する、そのこと自体が、彼らいる世界からは「クソ野郎」と貶されて仕方ないことなんですよね。そんなことはわかっている、それでも、そんなクソ野郎も「誰かのヒーローだから」自分もクソ野郎でいいから、その抗う輪の中に入ってやると言って集まってきてくれた脇役の方々も、スタッフも、協力企業も、NAKAMAも、みんなまとめてクソ野郎ユニバースなのですね。
中継などで、「エンドロールをしっかり見てほしい」と児玉監督らがおっしゃられていたのが、最初は意味が分からなかったんですけど、そう解釈すると、腑に落ちました。
エピソード4では4つの歌が披露されるのですが、その素晴らしさについて語ると長くなりすぎるので、ここでいったん終わり。
■プロデューサーが用意した愛のメッセージとは何か
全てのエピソードにそれぞれ明確なテーマがあったと思うのですが、それに対する考察は、また改めて。来週、もう一度映画館で見てから書きたいと思います☆
#新しい地図 #クソ野郎と美しき世界
ロシナンテの日常記録
面白かったこと、楽しかったこと、考えたことの記録。
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